介護学×心理学ブログ

低賃金、人手不足、3K、何かと問題ばかり抱える介護業界。なぜ、介護の分野は成長していかないのか?それは専門性が低いからであり、あったとしても感情的・根性論が多いのが現状。介護の専門性とは何か?どうすれば向上していくのか?介護の本質を知らない、あるいは興味がない経営者に代わって、論理的に解説するブログ。

ブラックな介護施設の本当の被害者と変えられること。

 

 介護施設ブラックな職場が多くはないでしょうか?

 

完全な偏見ではありますが、働いていて良い噂を聞く介護施設に会うことの方が少ないからです。

(噂話はたいていネガティブな情報ばかりですが)

 

様々な問題を抱える介護施設、またはこの業界ですが、その本当の被害者が誰になるのかを考え直したいかと思います。

 

そして、我々介護士にも変えられることがあるということをお話します。

 

 【目次】

 

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被害者意識はやめろ

 

 先に言ってしまうと、ブラックな介護施設によって本当の被害者となりえるのは、利用者の方です。

 

もちろん、ブラックな職場で心身ともに疲弊されている職員の方もおられるとは思います。

しかし、職員側が被害者面をするのは、少し、いや、かなり間違っていると思います。

 

なぜなら、変えられることがあるからです。

 

 

会社のせいで辛いこともあるが、被害者ではない。

 

 介護士は他人の命を預かっているという責任があるうえ、その対象者から暴言暴力で攻撃されることもあります。

つまり、大変なお仕事なのです。

 

ただでさえ、繊細なお仕事であるのに、シフトワークで生活リズムはめちゃくちゃ、ストレスを感じることの方が多いです。

 

元々ストレスの多い仕事であるはずなのに、会社から無理な要求をされて休みがとれなくなることもあります。

 

他人を支えるためにストレスを溜め、しかし、自分たちを守るものは何もないという感覚に陥って、鬱になってしまう人もいます。

 

とても、大変なお仕事です。

 

しかし、職員は「被害者」ではありません。

 

一言で決着をつけたいと思います。

 

会社が嫌なら辞めればいいのです。

 

 

職員にいじめられることもあるが、被害者ではない。

 

 会社だけではありません、チームであるはずの他職員から攻撃を受けることもあります。

 

介護現場は女性の職場である確率が高いため、独特な人間関係により、精神的に参ってしまうこともあります。

その中にお局様が存在し、目をつけられたら最悪です。

 

「それが生きがいなのか?」と感じるほどに、いじめてきます。

 

私も、職場にいるお局様に目をつけられていた時期があり、出勤の度に文句を言われていました。

本当は利用者の方と関わりたいし、介護士も好きでやっている仕事であったはずなのに、そのお局様に会うのが嫌という理由で出勤することが憂鬱でした。

 

しかし、「被害者」ではありません。

 

 これも、当然ですが、働く環境を変えればいいだけのことです。

「目の前の利用者さんと離れたくない」というおこがましい考えは捨てて、自分の身を守る行動に出る方が先決です。

 

人間関係がうまくいかずに辞めてしまうと、次も繰り返される可能性があるといいますが、そうは思いません。

もちろん、自分自身に問題があるとしたら、環境を変えても同じことが繰り返されますが、それを確かめるためにも行動に出た方が良いと思います。

個人的に攻撃されているのならなおさらで、上司に相談してみたり一度言い返してやったり、節度の守られた範囲での行動に出ましょう。

 

何にしろ、被害者面するのはいただけません。

自分たちには、変えられるものがあるからです。そのために自分が行動しているか否かの問題です。

 

 

 ちなみに、私もいじめの対象になったことがあると言いましたが、そのお局様と違う環境で働くきっかけがありました。

急にいじめる相手がいなくなり次の対象者を決めていなかったそのお局様は、その職場で孤立してしまっていたようです。

なぜなら、周りからできれば関わりたくない人だと避けられ、たまたまその職場では言い返せる人が多かったからです。

その時に、変化を生み出すためには行動に出るのが吉であることを学びました。

 

そして、あろうことかそのお局様は、利用者への口調が荒くなっていきました。

すると、上司からの目も厳しくなり、居心地が悪くなって、そのお局様は退職されました。

今でも、どこかの職場で猛威を振るい、多くの人々から嫌われているのではないでしょうか。

そう考えると逆にかわいそうにも思え、私が被害者面していたのもバカバカしく思えてきました。

 

「それが生きがいなのか?」と疑問に思っていましたが、今ならハッキリと理解することができました。

 

他職員をいじめて自分の立場を守る行為、「それが生きがいだった」ようです。

 

 

利用者に理不尽なことをされることもあるが、被害者ではない。

 

 介護士は、守るべき相手である利用者から、否定されたり攻撃されたりします。

それでも、何度も言いますが、変えられるものがあるはずの我々は被害者とは言えません。

 

むしろ、本当の被害者は利用者ではないか?と思います。

 

 やはり、大きな違いは、変えられるものがあるか否かです。

 

 

 現在入所されている介護施設の利用者、つまり認知症高齢者の方は、満足がいく選択をできるほどの認知機能がありません。

そして、介護の現実に疎い家族による選択によって、どの介護サービスを利用するかが決定されます。

その受ける介護サービスが粗悪なものであれば、もう最悪です。

 

利用者の方の状態と受ける介護サービスにミスマッチが起こってしまっていても、違う選択肢を考えるでもなく、「手のかかる人だ」というレッテルを貼られて悪者扱いされてしまうだけです。

なぜなら、そもそも粗悪なサービスを提供しているような事業所は、自分たちのケアの質を向上させようとする意識が低く、高齢者のお世話をネガティブなものとして捉え「やってあげている」という顔をしているからです。

個性の強い利用者を「厄介な人だ」と言い、自分たちはそのお世話をしてあげている被害者だというような態度をとります。

利用者本人は進んできたわけではなく、職員側は自ら就職しているにもかかわらず。

 

 

 仮に、不当な扱いや理不尽なことをされて被害を受けていたとしても、自分で変えられるものがあるうちは、自己責任です。

転職などしてもいい自由があるはずなのに、勝手に不自由を感じるな。という話です。

 

転職することは逃げ道だ。といわれることもありますが、自分が被害者面をして愚痴ばかりをこぼすことで、周りの人に被害を与えていることを自覚した方がいいでしょう。

 

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おわりに

 

 いかがだったでしょうか。

介護施設の本当の被害者と変えられること。というお話でした。

 

本当の被害者になりえるのは利用者の方で、我々職員には変えられることがあり、被害者面をするのはナンセンスというのが結論でした。

 

 

 何も、転職を勧めているわけではありません。

多少の我慢は必要で、続けることで見えてくるものもあるかもしれないため、実際にどう行動すれば正解なのかはわかりません。

 

しかし、被害者意識を持つことだけはやめましょう。

我々介護職員は、生活のためお金を稼ぐために介護施設に出勤しているのです。

本当に守るべきものは何なのかを見出し、そのために変えられることはあるはずです。

 

ブラックな職場で疲弊して辛い思いをする気持ちはわかりますが、本当に辛いからこそ、そこからは離れる決断に出るべきです。

無理して我慢し続けても、誰のためにもなりません。

そして、いつまでも行動せずにいて不平不満だらけで働く自分のせいで、被害を受けている人もいるかもしれないということを自覚しましょう。

 

利用者だって、あなたに介護してほしいわけではありません。

家族や友人も、あなたに辛い思いをしてほしいわけではありません。

あなただって、このままではいけないということくらいわかっているでしょう。

 

もし、被害者意識を持ちそうになったら、本当に守るべきものは何なのかを考えましょう。

 

最後に綺麗事を言いますが、介護士という仕事をしている以上は、利用者は守るべき存在です。

 

閲覧ありがとうございました。